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文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻1号

2007年01月発行

特集 良性腸疾患における腹腔鏡下手術の適応と限界

大腸穿孔に対する腹腔鏡下穿孔部閉鎖術の適応と限界

著者: 林賢1 宗像康博2

所属機関: 1昭和伊南総合病院内視鏡手術センター,外科 2長野市民病院外科

ページ範囲:P.53 - P.58

文献概要

要旨:大腸穿孔症例の21例に腹腔鏡下穿孔部閉鎖術を行った.腹腔内を観察して穿孔部を確認したのち,リニアステープラー法か手縫い法かを選択した.19例で穿孔部が確認でき,UCを除く18例で閉鎖術後の成績が良好であった.同期間の開腹手術症例に比較して創感染が少なく,腹腔内の感染の遷延化が少なかった.また,経口摂取,入院期間が短期であった.本術式は腹膜炎の中等度までの症例では確実で低侵襲な手術手技と考えられた.

参考文献

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2)林 賢,宗像康博,柳沢貫一,他:結腸穿孔に対する腹腔鏡下穿孔部閉鎖術.手術 49:37-44,1995
3)宗像康博,林 賢:大腸穿孔に対する腹腔鏡下手術.消化器内視鏡 11:851-856,1999
4)林 賢,宗像康博:下部消化管穿孔に対する腹腔鏡下穿孔部閉鎖術.消化器内視鏡 14:175-180,2002
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8)松永厚生,野村美樹子,藤田直孝:大腸EMR穿孔―あわてて開腹すべからず.消化器内視鏡 13:632-633,2001
9)林 賢,宗像康博,森川明男,他:下部消化管穿孔―腹腔鏡下穿孔部閉鎖術.手術 58:1435-1440.2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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