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文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻10号

2007年10月発行

文献概要

特集 肛門疾患診断・治療のコツと実際

肛門疾患診断・治療に必要な肛門管の解剖と生理

著者: 升森宏次1 前田耕太郎1 花井恒一1 佐藤美信1 小出欣和1 松岡宏1

所属機関: 1藤田保健衛生大学消化器外科

ページ範囲:P.1315 - P.1321

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要旨:肛門管は排便自制の機能をもち,直腸と肛門外口とを結ぶ3~4cmの管状構造である.肛門疾患の診断と手術のためには,肛門管の解剖・生理について熟知しなければならない.肛門管は非常に鋭敏で複雑な構造を呈しているが,安易に手術が行われているのが現状である.誤った手術・治療が行われると,繊細な構造であるため機能障害を残してしまう可能性も出てくる.肛門管の筋構造,組織間隙,血管,リンパ管,神経,排便などの機能・特異性を理解したうえで,診断・治療にあたることが重要である.

参考文献

1)大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約,第7版.金原出版,2006
2)升森宏次,丸田守人,前田耕太郎,他:肛門疾患診療に必要な肛門管の解剖と生理.臨外 59:957-963,2004
3)Parks AG:Modern concepts of the anatomy of the ano-rectal region. Postgrad Med J 34:360-366, 1958
4)Duthie HL:Dynamics of the rectum and anus. Clin Gastroenterol 4:467-477, 1975
5)隅越幸男,高野正博,岡田光正,他:痔瘻の分類.日本大腸肛門病会誌 25:177-184,1972
6)Haas PA, Fox TA, Haas GP:The pathogenesis of hemorrhoids. Dis Colon Rectum 27:442-450, 1984
7)佐藤健次,佐藤達夫:陰部神経叢と骨盤神経叢の構成と分布.日本大腸肛門病会誌 34:515-529,1981
8)Siddharth P, Ravo B:Colorectal neurovasculature and anal sphincter. Surg Clin North Am 68:1185-1200, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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