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文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻10号

2007年10月発行

文献概要

臨床外科交見室

「タイムアウト」―患者さんの安全のために

著者: 町淳二1

所属機関: 1ハワイ大学医学部外科

ページ範囲:P.1406 - P.1407

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 ちょっと休んで考えてみてください.「タイムアウト」と聞いて何を思いうかべますか? 野球やバスケットなどのスポーツの最中に,試合を一時中断して作戦を指示したりするときに「タイムアウト」を取りますね.何かの作業を一時中止し,しばし思考・判断する際に「タイムアウト」が取られます.米国では(日本でも同じでしょうか)「タイムアウト」をするときに,左右の手で「T」の字をかざして周りの人の注意を引きます.最近,実はこの「タイムアウト」を病院でよく取るのです.

 医療上,医療の安全は患者さんに行うべき最重要課題の1つです.ヒポクラテスの時代から“Do no harm”が医療行為の大原則でした.しかし,“To err is human”(エラーを犯すのがヒトである)と言われるように,ヒトによる医療行為に絶対の安全はあり得ません.そうは言っても,医療ミスやエラーはそうしょっちゅう起きていることではない,と思っている方も多いのではないでしょうか?

参考文献

1)河野龍太郎:多発する医療エラー・医療事故,なぜ起こるのかを理解し防止対策に協力すること.町 淳二,宮城征四郎(編);日米比較に学ぶ「国民主役」医療への道―セルフケアが健康を創る,医療を救う.日本医療企画,2006,pp180-189

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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