icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻10号

2007年10月発行

文献概要

臨床報告・1

術後早期のγ-globulin投与が有効であったと考えられる腸間膜脂肪織炎の1例

著者: 岡本光正1 有川俊治1 宗實孝1 高橋洋1

所属機関: 1三木市立三木市民病院外科

ページ範囲:P.1419 - P.1422

文献購入ページに移動
はじめに

 腸間膜脂肪織炎は非特異性炎症性疾患であり1),症例報告例は増加しているものの確立された治療法はなく2),炎症が遷延する例も少なくない3).われわれは術後早期のγ-globulin投与が奏効したと考えられる1例を経験したので報告する.

参考文献

1)Ogden WW, Bradburn DM, Rives JD:Panniculitis of the mesentery. Ann Surg 151:659-668, 1960
2)加藤直人,鈴木弘治,田中淳一,他:急性腹症にて発症しγ-globulin投与が奏効した腸間膜脂肪織炎の1例.日消外会誌 33:1525-1528,2000
3)窪田 徹,関戸 仁,山口茂樹,他:再燃を繰り返した腸間膜脂肪織炎の1例.横浜医 48:309-312,1997
4)Jura V:Sulla mesenterite retractile sclerosante. Policlinico(Sez. Part) 31:575-581, 1924
5)佐藤啓宏,池谷俊郎,大和田進,他:イレウス症状を呈した小腸腸間膜脂肪織炎に対する腹腔鏡補助下手術の経験.日臨外会誌 60:2218-2222,1999
6)岩田譲司,武藤文隆,栗岡英明,他:腸間膜脂肪織炎の2例.日臨外会誌 60:1921-1925,1999
7)水沼和之,春田直樹,新原 亮,他:低用量ステロイド投与が有効であった腸間膜脂肪織炎の1例.日消外会誌 36:1598-1602,2003
8)塩見精朗,近森正幸,北村龍彦,他:術後腸閉塞で発症した腸間膜脂肪織炎に対しステロイド投与が奏功した1例.高知医師会医誌 6:133-137,2001
9)内田剛史,猪川弘嗣,中村栄秀,他:血清CEA値上昇を伴ったS状結腸間膜脂肪織炎の1例.日臨外会誌 60:461-464,1999
10)坂根 剛,丘野光洋:ガンマグロブリンと血液病―自己免疫性血液疾患,骨髄移植,血液悪性腫瘍における役割―自己免疫疾患にガンマグロブリンがなぜ効くのか.日常診療と血 5:1145-1150,1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?