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文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻2号

2007年02月発行

文献概要

特集 外科領域におけるインフォームド・コンセントと医療安全対策

胃外科におけるインフォームド・コンセントと医療安全対策

著者: 中根恭司1 井上健太郎1 道浦拓1 桜本和人1 神原達也1 中井宏治1 山道啓吾1

所属機関: 1関西医科大学消化管外科

ページ範囲:P.175 - P.179

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要旨:近年,医療事故訴訟は急増していると言われ,その背景には医療の高度化や複雑化,医療現場の多忙化,危険管理の不備,さらに患者・家族の権利意識の向上などがあると指摘されている.胃癌治療ガイドラインの出現により,医療者側とっては標準的治療の説明や実践が容易となり,また患者・家族側にとっても透明度が増し自己決定がしやすくなった.十分なインフォームド・コンセントに基づいた治療は,患者・家族の積極的な協力が得られ,よりよい医療環境の構築が可能となり,より安全で質の高い医療が達成できるものと考える.

参考文献

1)古川俊治,北島政樹:診療ガイドラインと法的「医療水準」.日消病会誌 101:1-8,2004
2)日本胃癌学会(編):胃癌治療ガイドライン 医師用 第2版.金原出版,2004
3)磨伊正義,源 利成,伊藤 透,他:多発早期胃癌の臨床病理学的検討.胃と腸 29:691-700,1994
4)笹子三津留:胃癌―外科的治療の最先端.胃と腸 38:83-88,2003
5)鈴木利廣:医療事故紛争増加の背景を探る―患者側弁護士の視点から.日消病会誌 102:1489-1492,2005
6)平塚正弘,宮代 勲,石川 治,他:胃癌に対するセンチネルリンパ節生検を適用した小開腹下胃楔状切除.手術 56:27-32,2002
7)中根恭司,道浦 拓,神原達也,他:縮小手術―幽門保存胃切除術.消外 28:1241-1250,2005
8)中根恭司,道浦 拓,神原達也,他:神経温存噴門側胃切除後の空腸間置再建術.手術 59:13-18,2005
9)Tsukuma H, Oshima A, Narahara H, et al:Natural history of early gastric cancer:a non-concurrent, long term, follow up study. Gut 47:618-621, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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