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文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻3号

2007年03月発行

文献概要

臨床報告・1

腹腔鏡下に切除した尿膜管遺残症の2例

著者: 河野文彰1 松田俊太郎1 種子田優司1 市成秀樹1 峯一彦1 木佐貫篤2

所属機関: 1宮崎県立日南病院外科 2宮崎県立日南病院臨床検査科

ページ範囲:P.405 - P.409

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はじめに

 尿膜管遺残症は難治性臍炎や尿膜管囊胞のほか,稀ではあるが尿膜管癌をきたすこともあり,多くは手術適応とされている1).従来は下腹部正中切開による開腹術が施行され,術後疼痛や術創が大きいことが少なからず問題となっていた.しかし,近年の内視鏡下手術の普及に伴い1998年に大森ら2)が本疾患に対する内視鏡下手術の有用性を報告し,それ以降,本疾患に対する適応例の報告が散見されるようになってきた.

 本稿では,当科で施行された腹腔鏡下によって切除した尿膜管遺残症の2例を報告する.

参考文献

1)戸谷拓二:尿膜管遺残症.新外科学大系小児外科Ⅴ.第30巻E.木本誠二,和田達雄(編);中山書店,1992,p86-88
2)大森正志,平石攻治,小笠原邦夫,他:腹腔鏡下尿膜管遺残摘出術の2例.臨泌 52:1040-1043,1998
3)宇山 亮,吉澤泰男,加納宣康,他:尿膜管遺残症に対して臍形成術を付加し腹腔鏡補助下に切除した5例.日臨外会誌 65:1371-1375,2004
4)宍戸俊英,三浦一郎,渡辺和吉,他:尿膜管疾患14例の臨床的検討.泌尿紀要 51:731-735,2005
5)Neufang T, Ludtke FE, Lepsien G:Laparpscopic excision of an urachal fistula―a new therapy for a rare disorder. Min Invasive Ther 1:245-248, 1992
6)桜井嘉彦,山田洋平,徳原秀典,他:腹腔鏡下に切除した臍病変を伴う尿膜管遺残症の1例.日臨外会誌 66:485-488,2005
7)高橋義人,横井繁明,安田 満,他:尿膜管臍瘻に対する腹腔鏡下手術.手術 59:1591-1597,2005
8)松崎陽平,大野暁子,北東 功,他:臍腸管膜遺残.小児科臨床 57:1823-1828,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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