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文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻4号

2007年04月発行

文献概要

コーヒーブレイク

医学と医療

著者: 板野聡1

所属機関: 1寺田病院外科

ページ範囲:P.454 - P.454

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 以前からの手術や化学療法を中心とした癌の治療に,そのかなり早い時期から緩和ケアを併行して行うことが推奨され始めてきました.確かに,あまりに「医学的」な治療に力を入れ過ぎたために,かえって患者さんやご家族にとって寂しく辛い最期を迎えることになった時代もありました.こうした反省に立って,当院でも緩和ケアを早期から併行して行い,患者さんやご家族と相談しながらの治療を行うことに努めています.

 こうした問題を検討したおり,医学教育の場で模擬患者として活躍中の佐伯晴子さんの「あなたの患者さんになりたい―患者の視点で語る医療コミュニケーション」という本(医学書院刊)に出会いました.このなかで,佐伯さんは「人は必ず死ぬ」ということを前提に話を進めておられ,「その死の場面に居合わせるのも何かのご縁」と続けておられます.そして,そうした「人の死」に対して,「医学では敗北だったとしても,医療は最後まで味方であってもらいたい」と述べておられます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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