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臨床報告・1
右胃大網動脈を用いた冠状動脈バイパス術後に発症した胆石症に腹鏡下胆囊摘出術を施行した1例
著者: 藤原一郎1 山下好人1 平川弘聖1
所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科学
ページ範囲:P.867 - P.870
文献購入ページに移動虚血性心疾患に対して行われる冠状動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting:以下,CABG)に動脈グラフトとして右胃大網動脈(right gastroepiploic artery:以下,RGEA)が使用され,良好な結果が得られ普及している.人口の高齢化に伴い冠状動脈バイパス術を要する患者は年々増加しており,今後CABG術後に腹部疾患により腹部手術が必要となる症例は増えてくることが予想される.CABG術後の胃癌,胆石症による開腹手術報告は散見されるが,腹腔鏡下手術の報告は少ない.われわれはCABG術後に発症した胆石症,総胆管結石症に対し内視鏡的乳頭切開術(endoscopic sphincterotomy:以下,EST)後に腹腔鏡下胆囊摘出術(laparoscopic cholecystectomy:以下,LC)を施行することができた症例を経験したので若干の考察を加えて報告する.
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