icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科62巻9号

2007年09月発行

臨床報告・2

Press-through packageの誤飲後,長期経過して発症した十二指腸穿通の1例

著者: 後藤直大12 森光樹2 金光聖哲12 裏川公章2 黒田嘉和1

所属機関: 1神戸大学医学部消化器外科 2佐用共立病院外科

ページ範囲:P.1291 - P.1293

文献概要

はじめに

 1960年代から薬剤の包装にpress-through package(以下,PTP)が使用されるようになり,その耐久性や簡便さから広く用いられている1).その一方で,PTPの普及に伴い,その誤飲による消化管異物症や穿孔例の報告も増加している2)

 今回,われわれはPTPの誤飲後,約1か月経過してから症状が出現した十二指腸穿通例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.

参考文献

1)伊藤由紀,大井一弥:適正な薬の服用方法 PTP誤飲の現状.医薬ジャーナル 38:2301-2304,2002
2)鈴木宏光,松本英男,土肥俊之:Press through package誤飲による回腸末端部穿孔の1例.日臨外会誌 65:3198-3201,2004
3)山内宏一,唐帆健浩,田部哲也,他:当科における成人PTP食道異物症例の検討.日気食会報 56:35-40,2005
4)Sen-Kuang Hou, Chii-Hwa Chern, Chorng-Kuang How, et al:Press through package miss-swallowing. Int J Clin Pract 60:234-237, 2006
5)安田武生,山本隆久,中井 亨,他:CT検査にて術前診断したpress through package誤飲によるイレウスの1例.日臨外会誌 65:3202-3205,2004
6)藤原理朗,中林愛晶,前田 肇:Press-through-package包装誤飲による超高齢者小腸穿孔の1例.日臨外会誌 66:2716-2720,2004
7)山本寛斉,宇高徹総,徳毛誠樹,他:Press through packageによる消化管穿孔の2例.日消外会誌 37:663-668,2004
8)森田泰弘,松本 潤,梅木昭秀,他:Press through package(PTP)誤飲により大腸穿孔をきたしたS状結腸癌の1例.日臨外会誌 67:683-686,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら