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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻1号

2008年01月発行

文献概要

カラーグラフ 外科手術における新しいテクニック―new art in surgery・9

グリソン一括肝亜区域切除術

著者: 片桐聡1 山本雅一1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター外科

ページ範囲:P.5 - P.11

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はじめに

 肝癌,特に肝細胞癌に対する肝切除においては,その根底に存在する肝障害の程度によって切除許容量が限られる.肝区域切除よりも小さな単位での切除が要求される症例は多く,いわゆる肝亜区域切除がこれにあたる.

 亜区域切除においても肝葉切除や区域切除と同様に根治性と安全性の両面から系統切除は有効とされている.基本的な亜区域切除は肝内の3次分枝グリソン処理を先行し,その肝表面の色調変化に沿って腫瘍の当該領域を確認して切除していく.

 本稿ではグリソン一括肝亜区域切除の概念と,亜区域切除のなかで代表的な中区域下領域(S5)切除,中区域上領域(S8)切除,右区域下領域(S6)切除,右区域上領域(S7)切除,および応用編のS4下S5,S6切除について述べる.

参考文献

1)高崎 健,小林誠一郎:肝門部グリソン鞘一括処理による肝区画切除術.外科診療 28:1031-1036,1986
2)高崎 健:細小肝癌の外科治療成績.消外 18:437-441,1995
3)高崎 健:系統的肝切除術におけるグリソン鞘樹の剪定.日外会誌 99:245-250,1998
4)Takasaki K:Glissonean pedicle transection method for hepatic resection:a new concept of liver segmentation. J Hepatobiliary Pancreat Surg 5:286-291, 1998
5)片桐 聡:肝亜区域切除術.高崎 健,山本雅一(編);消化器外科手術.へるす出版,2005,pp141-149

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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