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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻1号

2008年01月発行

文献概要

特集 機能温存手術のメリット・デメリット

食道癌に対する機能温存手術のメリット・デメリット―迷走神経温存・下部食道切除・有茎空腸間置術の手技と術後機能評価

著者: 猶本良夫1 白川靖博1 田辺俊介1 藤原康宏1 山辻知樹1 羽井佐実2 田中紀章1

所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器・腫瘍外科 2岡山市立市民病院外科

ページ範囲:P.17 - P.23

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要旨:胃癌,大腸癌手術に対する機能温存手術とともに,食道癌手術においても機能温存手術の開発が望まれている.本稿で報告する迷走神経温存・経食道裂孔的下部食道噴門切除・有茎空腸間置再建術は,明らかなリンパ節転移のないLt Aeのほぼ全周に及ぶバレット食道表在癌で切除が必要な症例,さらに,多発癌を有する症例を適応とした.また,Lt,Aeの表在型扁平上皮癌で明らかなリンパ節転移のないハイリスク症例や高齢者症例も対象とした.本術式迷走神経温存・下部食道切除・有茎空腸間置術(Gastric-function Preserving Esophagectomy:GPE)は根治性という点から適応は限られるが,今回の術後機能評価によって術後長期的なquality of life(QOL)に貢献し得る術式であると考えられた.特に,GPEはEMR(ESD)症例と通常のリンパ節郭清を伴った食道切除再建術症例の術後QOLにおけるギャップを埋める治療法として位置づけられる可能性が示唆された.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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