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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻10号

2008年10月発行

文献概要

臨床報告

開腹手術後にSchönlein-Henoch紫斑病(SHP)と診断された2例

著者: 長井瑞祥1 杉村好彦1 畠山元1 旭博史1 門間信博2

所属機関: 1盛岡赤十字病院外科 2盛岡赤十字病院病理部

ページ範囲:P.1419 - P.1423

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はじめに

 Schönlein-Henoch紫斑病(以下,SHP)の本態は全身性の細小血管炎で,病理組織学的に白血球破壊性血管炎(leukocytoclastic vasculitis)を特徴とする.小児に好発し,紫斑に加えて腹部症状,腎症状,関節症状など多彩な症状がみられることで知られている1).今回われわれは,成人発症で腹部症状が紫斑に先行し,診断に苦慮した2例を経験したので報告する.

参考文献

1)金井秀夫,成清卓二:Henoch-Schönlein紫斑病.綜合臨 41:878-883,1992
2)筒井清広,金原拓郎,花川博義,他:成人発症アナフィラクトイド紫斑26例の臨床的検討 小児発症58例との比較.日皮会誌 105:1753-1755,1995
3)阪上 学,野田八嗣,越野慶隆,他:下血をみたSchönlein-Henoch紫斑病の1例における消化管粘膜病変の内視鏡的検討 本邦報告例32例の集計を含む.Gastroenterol Endosc 30:1250-1254,1988
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6)大塩猛人,松村長生,桐野有成,他:腹部症状が先行したanaphylactoid purpuraの2手術症例.小児外科 24:595-598,1992
7)清水謙司,中西章人,林 隆志,他:腹部症状を主訴に発症したHenoch-Schönlein紫斑病の1開腹例.日消外会誌 37:241-251,2004
8)大川清孝,青松和揆,大平美月,他:膠原病,免疫・アレルギー性疾患 Schönlein-Henoch紫斑病.胃と腸 38:559-565,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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