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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻11号

2008年10月発行

文献概要

特集 肛門疾患診療のすべて 2.肛門直腸の生理

肛門直腸の生理

著者: 丸山聡1 谷達夫1 飯合恒夫1 畠山勝義1

所属機関: 1新潟大学医歯学総合病院消化器・一般外科

ページ範囲:P.23 - P.28

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要旨 排便は多岐にわたる機能の協調作用によってなされる.そのなかで最も重要なのは排便反射であり,通常,直腸が糞便によって伸展し刺激を受けると,直腸収縮反射と内肛門括約筋弛緩反射が起こる.これには壁内神経系を介した内反射と骨盤神経や結腸神経を介した脊髄反射がある.また,この排便反射に加えて意識的排便動作として陰部神経を介した外肛門括約筋弛緩や,間脳や大脳など高次中枢の排便制御による横隔膜や腹筋の収縮,声門閉鎖,吸息位での呼吸停止,さらには息みが排便を促進する.これらの排便のメカニズムや大腸の運動,吸収,分泌などの生理機構を熟知することは直腸肛門疾患を診療するために必要不可欠である.

参考文献

1)Guyton AC, Hall JE:早川弘一(監訳);ガイトン臨床生理学.医学書院,1999,pp791-850
2)高木 都:排便反射における肛門機能温存と手術―基礎から臨床へ.日本大腸肛門病会誌 60:191-197,2007
3)中野 隆:マスターの要点 機能解剖学 自律神経系の機能解剖(5).理学療法 23:1306-1313,2006
4)Yamanouchi M, Shimatani H, Kadowaki M, et al:Integrative control of rectoanal reflex in guinea pigs through lumbar colonic nerves. Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol 283:G148-G156, 2002
5)勝井錬太,児島 祐,中川 正,他:モルモットの排便反射に対する直腸吻合術の影響.Therapeutic Research 27:675-677,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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