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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻13号

2008年12月発行

文献概要

カラーグラフ 外科手術における新しいテクニック―new art in surgery・21

Kugelパッチによるヘルニア修復術

著者: 小山勇1

所属機関: 1埼玉医科大学消化器一般外科

ページ範囲:P.1665 - P.1671

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はじめに

 成人の鼠径ヘルニアの再発予防にはtension freeの修復が重要である.そのため,現在ではメッシュを用いた修復術が広く行われるようになってきた.現在,いくつかの種類のメッシュが市販されているが,その選択は術者の好みや慣れによるところが大きい.

 比較的小さな創で,鼠径管を開けずにunderlayパッチを挿入する方法は原理的には腹腔鏡下腹膜外到達法(TEPP)と同様に,最も確実で再発の少ない術式である.腹腔鏡などの特別な器具を用いる必要がなく,いったん慣れるときわめて単純なやさしい手術である.しかし,他の方法に比べて馴染みが薄く,狭い視野で広い剝離を行うため,視野になれていないと逆に難しい手術となり得る.本稿では,本術式のポイントと注意点を述べる.

参考文献

1)Kugel RD:Minimally invasive nonlaparoscopic preperitoneal, and sutureless, inguinal herniorrhaphy. Am J Surg 178:298-302, 1999
1)小山 勇,上笹 直,利光靖子,他:Kugel法.外科治療 88:172-179,2003
2)小山 勇,多賀 誠,利光靖子:鼠径ヘルニア Kugelパッチを用いた成人鼠径ヘルニア修復術.消外 27:535-542,2004
3)小山 勇:Kugel法.手術 58:2119-2125,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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