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書評
坪田紀明(著)「イラストレイテッド肺癌手術―手技の基本とアドバンスト・テクニック[DVD付]第2版」
著者: 淺村尚生1
所属機関: 1国立がんセンター中央病院呼吸器外科
ページ範囲:P.732 - P.732
文献購入ページに移動 坪田紀明先生は,肺癌外科の世界では皆に広く知られている外科医であり,私にとっても尊敬する大先輩である.肺癌外科手術の技術面に深くこだわり,精度の高い,安全な手術を真摯に希求されてきたことは夙に有名である.道を同じくする私が先生を尊敬する所以でもある.管理職になって手術から遠ざかり,外科技術には関心がなくなってしまう人も多いなか,これは大変なことであると思う.
その坪田先生の『イラストレイテッド肺癌手術』が改訂された.学会の書籍展示販売コーナーでこの本を手にしたとき,私は正直「やられた!」と思った.私も,今まで蓄積してきた技術や工夫をまとめてみたいという希望をもっているが,この本のような詳細かつ組織だった技術の解説は到底無理であり,その気力や根気もなさそうに思ったからである.この本の中で,坪田先生は特に気管支形成術と区域切除術に力点を置いて執筆をされたのではないかと思う.兵庫県立成人病センター(現,兵庫県立がんセンター)でのキャリア後半では,特に区域切除の改良と工夫に取り組まれ,その間に蓄積されたノウハウが十分本書には記載されている.
その坪田先生の『イラストレイテッド肺癌手術』が改訂された.学会の書籍展示販売コーナーでこの本を手にしたとき,私は正直「やられた!」と思った.私も,今まで蓄積してきた技術や工夫をまとめてみたいという希望をもっているが,この本のような詳細かつ組織だった技術の解説は到底無理であり,その気力や根気もなさそうに思ったからである.この本の中で,坪田先生は特に気管支形成術と区域切除術に力点を置いて執筆をされたのではないかと思う.兵庫県立成人病センター(現,兵庫県立がんセンター)でのキャリア後半では,特に区域切除の改良と工夫に取り組まれ,その間に蓄積されたノウハウが十分本書には記載されている.
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