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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻6号

2008年06月発行

文献概要

特集 肝・胆・膵領域における腹腔鏡下手術の最前線 肝臓領域

腹腔鏡補助下肝葉切除術

著者: 新田浩幸1 佐々木章1 若林剛1

所属機関: 1岩手医科大学医学部外科

ページ範囲:P.777 - P.780

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要旨:わが国において腹腔鏡下または腹腔鏡補助下での肝葉切除を行っている施設は少ないが,開腹手術と比較して明らかに体壁の破壊が少なく,安全に行うことで手術侵襲を軽減する有用な術式であると考えられる.われわれは,肝葉切除などの大きな肝切除を右肋弓下に小開腹を置いた腹腔鏡補助下で行っている.肝の授動と胆摘を腹腔鏡下で,肝切離操作を腹腔鏡補助下で行う2段階の手術手技であるが,特別な内視鏡外科手技を必要としない.多少のコツを必要とするが,従来の開腹手術と同様に行える手技・器械も多く,今後の普及が期待される術式であると考えている.

参考文献

1)新田浩幸,佐々木章,藤田倫寛,他:Liver hanging maneuverを用いた腹腔鏡補助下肝右葉切除術.日鏡外会誌 8:531-536,2003
2)Belghiti J, Guevara OA, Noun R, et al:Liver hanging maneuver:A safe approach to right hepatectomy without liver mobilization. J Am Coll Surg 193:109-111, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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