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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻7号

2008年07月発行

文献概要

臨床報告

無症状で検診で発見された縦隔偏位を伴う巨大肺囊胞の1例

著者: 野中誠1 畑山年之1 岡田一郎1 佐藤純人1 石田康男1 幡谷潔1

所属機関: 1横浜旭中央総合病院外科

ページ範囲:P.1021 - P.1023

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はじめに

 縦隔偏位は主に緊張性気胸などで起こって不安定な呼吸循環動態を示し,激しい臨床症状を呈する1).しかし,緩序に進行した場合は症状を呈さないことも少なくない2)

 今回,われわれは右気胸術後の遠隔期に検診発見された,自覚症状のまったくない右巨大肺囊胞に伴う縦隔偏位を認め,手術を施行し得た症例を経験したので報告する.

参考文献

1)Leigh-Smith S, Harris T:Tension pneumothorax-time for a rethink. Emerg Med J 22:8-16, 2005
2)Nonaka M, Kadokura M, Yamamoto S, et al:Analysis of anatomical changes in the thoracic cage after a lung resection using magnetic resonance imaging. Surg Today 30:879-885, 2000
3)川上 稔,仲田 祐:巨大肺囊胞症.臨外 34:1004-1008,1979
4)大畑正昭,飯田 守,新野晃敏,他:巨大気腫性肺囊胞の病態と外科治療について.日胸外会誌 29:669-671,1981
5)Naclerio E, Langer L:Pulmonary cysts:special reference to surgical treatment of emphysematous blebs and bullae. Surgery 22:516-524, 1947
6)門倉光隆,谷尾 昇,野中 誠,他:巨大気腫性肺囊胞症の治療.日呼外会誌 5:29-35,1991.
7)中原数也,正岡 昭,前田昌純,他:巨大囊胞性肺疾患の病態と手術による機能改善に関する検討.日胸外会誌 24:1076-1084,1976

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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