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文献詳細

雑誌文献

臨床外科63巻8号

2008年08月発行

文献概要

コーヒーブレイク

エビデンスと検査データと活字

著者: 板野聡1

所属機関: 1寺田病院外科

ページ範囲:P.1080 - P.1080

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 三題噺のようですが,キーワードは「最近のお医者さん」です.「ははぁ~ん」と思われた先生方は,私と同じく若手医師の指導に悩んでおられるものとご同情申し上げます.

 「エビデンス」

 本誌の62巻8号(2007年8月号)の草地先生の論文から(1025頁).「“エビデンスがない”ことはすべて“正しくない”とさえ考えがちである.……私はエビデンスのないことはしたくありません”などと頭から否定して息巻く若い医師が多いことは由々しきことである」と医学におけるエビデンスの危うさを指摘されています.私の知る最近の先生の1人は「それってエビデンスがあるの」とナースにまで言い放ち,経験豊かな職場の先輩から学ぶ機会をみずから放棄していました.学生時代は優秀だったのでしょうが,この感覚のズレは個人的資質の問題なのか大学教育の問題なのか,私にはわからないでいます.ただ,この先生は,どうやら最初に習ったことだけを金科玉条のごとくに思っているようでしたので…….

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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