臨床外科63巻9号

2008年09月発行

臨床報告

早期胃癌を併存した透析アミロイドーシスの1例

著者： 松尾俊和¹ 中越享¹ 中村司朗¹ 劉中誠¹ 岸川正大²

所属機関： ¹市立大村市民病院外科 ²長崎病理診断研究所

ページ範囲：P.1303 - P.1308

文献概要

はじめに

　糖尿病罹患者数の増加や腎臓移植例数の伸び悩みなどを反映し，長期透析症例が増加している．長期透析症例では様々な合併症が問題となるが，アミロイドーシスもその1つである^1）．

　今回，消化管アミロイドーシスに胃癌が合併し，術前・術後治療に難渋した症例を経験したので報告する．

参考文献

1）松下　央：長期透析患者．現代医療 33：129-134，2001

2）石原得博：アミロイドーシス．高久史麿，他（監修）；新臨床内科学．第8版．医学書院，2002，p894

3）Brandt K, Cathcart ES, Cohen AS：A clinical analysis of the course and prognosis of forty-two patients with amyloidosis. Am J Med 44：955-969, 1968

4）藤沢　洌，鳥海　純，高橋忠雄，他：消化器領域におけるアミロイドーシス．最新医学 30：1565-1571，1975

5）Kyle RA, Gertz MA：Primary systemic amyloidosis：clinical and laboratory features in 474 cases. Semin Hematol 32：45-59, 1995

6）和久利彦，細羽俊男，上田祐造，他：早期胃癌を合併した原発性アミロイドーシスの1例．日臨外会誌 60：1828-1832，1999