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特集 できる!縫合・吻合 Ⅱ.組織別の縫合・吻合法
末梢神経の縫合
著者: 西浦康正1
所属機関: 1筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床医学系整形外科
ページ範囲:P.44 - P.47
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末梢神経が断裂すると,その遠位はWaller変性に陥るが,神経細胞の突起である近位断端内の軸索には再生能力があり,発芽(sprouting)が生じる.この再生軸索が遠位断端内に入って末梢効果器官と結合すれば断裂前の機能を回復することができる.有効な機能回復を得るためには,できるだけ早期に,より多くの再生軸索をできるだけ元の末梢効果器官に誘導することができるように両断端を縫合する必要がある.
末梢神経が断裂すると,その遠位はWaller変性に陥るが,神経細胞の突起である近位断端内の軸索には再生能力があり,発芽(sprouting)が生じる.この再生軸索が遠位断端内に入って末梢効果器官と結合すれば断裂前の機能を回復することができる.有効な機能回復を得るためには,できるだけ早期に,より多くの再生軸索をできるだけ元の末梢効果器官に誘導することができるように両断端を縫合する必要がある.
参考文献
1)金谷文則:神経修復術―現況と今後の展望.日手会誌 23:547-551,2006
2)池田和夫:神経縫合.整・災外 51:617-623,2008
3)西村憲一郎:第11回末梢神経を語る会.エーザイ,1989,pp30-57
4)津下健哉:私の手の外科―手術アトラス.改訂第4版.南江堂,2006,pp461-488
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