文献詳細
特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 1.胸壁,腹壁,横隔膜,呼吸器など
文献概要
はじめに
永久気管孔の作製を必要とするのは主として耳鼻科領域における喉頭切除術などである.胸部外科あるいは一般外科領域でこれが必要になるのは甲状腺癌の広範気管浸潤,気管腺様囊胞癌,あるいは頸部食道癌の気管浸潤例などである.これらはいずれも喉頭のみでなく気管合併切除を伴うことが多く,気管切除範囲が広範に至る場合は通常の永久気管孔作製が困難となり,縦隔前面に気管孔を作製することを余儀なくされることがある.いわゆるGrillo型と呼ばれる縦隔型永久気管孔である.
本稿では,永久気管孔ならびに縦隔型永久気管孔作製の要点を述べる.
永久気管孔の作製を必要とするのは主として耳鼻科領域における喉頭切除術などである.胸部外科あるいは一般外科領域でこれが必要になるのは甲状腺癌の広範気管浸潤,気管腺様囊胞癌,あるいは頸部食道癌の気管浸潤例などである.これらはいずれも喉頭のみでなく気管合併切除を伴うことが多く,気管切除範囲が広範に至る場合は通常の永久気管孔作製が困難となり,縦隔前面に気管孔を作製することを余儀なくされることがある.いわゆるGrillo型と呼ばれる縦隔型永久気管孔である.
本稿では,永久気管孔ならびに縦隔型永久気管孔作製の要点を述べる.
参考文献
1)Tanaphon M, Sakon S, Chingyiam P, et al:Mediastinal Tracheostomy. Am J Surg 171:581-586, 1996
2)Orringer MB:Anterior mediastinal tracheostomy with and without cervical exenteration. Ann Thorac Surg 67:591, 1999
3)Waddell WR, Cannon B:A technique for subtotal excision of the trachea and establishment of a sterna tracheostomy. Ann Surg 149:1-8, 1959
4)Watson WL:Cancer of the trachea 14 years after treatment for cancer of larynx. J Thorac Surg 12:142-150, 1942
5)Grillo HC, Mathisen DJ:Cervical exenteration. Ann Thorac Surg 49:401-409, 1990
6)Kuwabara Y, Sato A, Mitani M, et al:Use of omentum for mediastinal tracheostomy after total laryngoesophagectomy. Ann Thorac Surg 71:409-413, 2001
掲載誌情報