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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻11号

2009年10月発行

文献概要

特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 3.胃

胃全摘後の手縫いによる食道-空腸吻合

著者: 赤井崇1 鍋谷圭宏1 松原久裕1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学

ページ範囲:P.112 - P.114

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はじめに

 胃全摘後の食道-空腸吻合は,現在では自動吻合器を使用すれば短時間に安全に行うことが可能である.縫合不全などの合併症の発生率も低く術後の成績も良好なことから,ほとんどの施設で器械吻合が第1選択となっていると思われる1).しかし稀ではあるが,患者の特性や器械の不都合などの予期しない状況のために安全な器械吻合を行えず,手縫いで食道-空腸吻合を行う場合も起こり得る.視野や操作性が決して良好でない手縫いによる食道-空腸吻合であるが,いくつかのコツを知っていれば安全に施行することが可能である.

 本稿では,われわれが行っている本術式の手技とコツを概説する.読者の参考になれば幸いである.

参考文献

1)鍋谷圭宏,落合武徳:胃全摘後再建術.手術 58:853-860,2004
2)山村義孝:Roux en Y法.荒井邦佳(編);Knack & Pitfalls 胃外科の要点と盲点.文光堂,2003,pp296-298
3)榊原 宣,卜部元道,劉 星漢:胃全摘術.消外 10:1909-1920,1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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