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特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 4.小腸
小腸切除後の手縫いによる小腸-小腸吻合
著者: 三宅邦智1 荒武寿樹1 瀬下明良1 亀岡信悟1
所属機関: 1東京女子医科大学医学部外科学分野
ページ範囲:P.199 - P.202
文献購入ページに移動消化管吻合には手縫い吻合と器械吻合がある.近年では簡便な器械吻合が多く行われることも一般的となっているが,熟達した消化器外科医による手縫い吻合はより確実・安全であり,重要な吻合は手縫いにより行われている.特に胆管-空腸吻合,膵管-空腸吻合,全身状態不良,低栄養,腸管浮腫が高度な場合などで手縫い吻合は不可欠であり,縫合不全回避は消化器外科医の技量に大いに依存している.そのため吻合において手縫い吻合は消化器外科医が習得すべき重要な基本的手技である.
手縫い吻合は接合する部位により漿膜接合型(Albert-Lembert縫合,Halsted縫合,Connell縫合)と断端接合型〔Gambee 1層縫合,層々縫合(layer to layer法)など〕がある.Albert-Lembert縫合は抗張力に優れ,簡便,確実であり当科でも第一選択としている.Gambee 1層縫合は粘膜・粘膜下層が適切に接合・癒合する層を重視した吻合である.さらに1層縫合であるため狭窄をきたしにくい.
本稿では代表的なAlbert-Lembert縫合とGambee 1層縫合による小腸-小腸吻合の手技,注意事項について述べる.
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