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特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 5.大腸
右半結腸切除後の手縫いによる小腸-結腸吻合
著者: 佐々木純一1 河村裕1 小西文雄1
所属機関: 1自治医科大学附属さいたま医療センター消化器一般外科
ページ範囲:P.218 - P.221
文献購入ページに移動近年,自動縫合器の普及により消化管再建は器械吻合で行われることが一般的となり,消化器外科医が手縫い吻合を行う機会は,多くの施設で以前と比較してかなり少なくなっているように思われる.器械吻合は手縫い吻合と比較して短時間での吻合が可能である,術者の技量差の影響が少ない,などの点で有利とされている.また,本稿で述べる右側結腸切除後の小腸-結腸吻合のように,口径差のある腸管同士の吻合において広く行われている自動縫合器を用いた機能的端々吻合は,大きな吻合口径が確保でき,術後吻合部狭窄の心配が少ない,という点からも好まれて用いられているようである.
しかしながら,機能的端々吻合などの器械吻合では吻合に使用する腸管を十分に授動することが必須であり,腹腔内の癒着などにより腸管授動が制限される状況においては手縫い吻合を選択せざるを得ないこともあり,手縫い消化管吻合は今もなお外科医が習熟しておかなければならない手技であると考えられる.本稿では特に右側結腸切除後の手縫い小腸-結腸吻合について概説する.
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