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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻11号

2009年10月発行

文献概要

特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 5.大腸

結腸右半切除術における器械による小腸-結腸吻合

著者: 野澤慶次郎1 渡邉聡明1

所属機関: 1帝京大学医学部外科

ページ範囲:P.222 - P.226

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はじめに

 器械吻合に必要な自動縫合器・吻合器は20世紀に大きく進歩し,現在は腹腔鏡下手術では不可欠となった1).自動縫合器・吻合器の基本的な特長は,縫合・吻合の際の時間短縮,出血量の減少,さらに術者の経験に左右されない安定した結果を期待できることであるが,手術を安全・確実に成功させるためには,器械の特徴,使い方の習得が必要である2)

 まず,器械吻合はすべて漿膜面同士が接合する吻合であること,適切な組織の圧縮と確実な切離縫合が求められることを理解する.種類は,直線状の縫合を行うものを自動縫合器(linear stapler),環状の縫合を行うものを自動吻合器(circular stapler・環状吻合器)として扱うことが普通である.

 近年,自動吻合器・縫合器の安全性・確実性の向上と簡便性から,消化器外科領域では縫合・吻合のほとんどを器械で行うようになり,大腸外科においても自動縫合・吻合器が頻用されている3).しかし,結腸右半切除術の小腸-結腸吻合においては未だに手縫い吻合が繁用されているのが現状である.

 ここでは,自動縫合器,吻合器の代表的なものの特徴と実際の使用方法について述べる.

参考文献

1)奥田準二,谷川允彦:自動吻合器の選択と使い方 腹部 消化管の場合.日鏡外会誌 4:46-50,1999
2)亀岡信悟,板橋道朗:Q & A 自動吻合器,縫合器の安全,有効な使い方.臨外 52:1000-1004,1997
3)亀岡信悟,荒武寿樹:縫合・吻合操作を行う前の基礎知識 自動縫合器,吻合器の種類とその特徴.外科治療 88:419-426,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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