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特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 5.大腸
低位前方切除術の器械による結腸-直腸吻合
著者: 小林宏寿1 榎本雅之1 樋口哲郎1 安野正道2 植竹宏之3 飯田聡1 石川敏昭3 石黒めぐみ2 杉原健一1
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院腫瘍外科学 2東京医科歯科大学大学院がんプロフェッショナル養成プラン 3東京医科歯科大学大学院応用腫瘍外科学
ページ範囲:P.252 - P.255
文献購入ページに移動直腸癌に対する系統的な切除術は,1908年に発表されたMiles1)の腹会陰式直腸切断術に始まる.その後の長きにわたり腹会陰式直腸切断術が直腸癌に対する標準的手術となったが,1980年にKnightとGriffenによってdouble stapling technique(DST)が紹介され,以降,低位で吻合する括約筋温存手術が確立されてきた2).
肛門括約筋温存手術,いわゆる低位前方切除術は下部直腸癌に対して最も行われている術式である.これまでの様々な手術器械の開発により,直腸低位における吻合がより安全に行われるようになってきたが,直腸癌はそれでもなお結腸癌に比べ縫合不全率が高いことが知られており,より確実な吻合法が求められる.本稿では低位前方切除術における吻合法,特にDST法について概説する.
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