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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻11号

2009年10月発行

文献概要

特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 5.大腸

直腸部分切除術の縫合

著者: 山田一隆1 緒方俊二1 高野正博1

所属機関: 1大腸肛門病センター高野病院消化器外科

ページ範囲:P.270 - P.273

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はじめに

 リンパ節郭清を必要としない直腸早期癌や一部の非上皮性腫瘍などでは,低侵襲手術として直腸部分切除術が適応となる.直腸部分切除術はアプローチの経路により,経肛門的切除,経仙骨的切除および経括約筋的切除に分類される.

 経肛門的切除の方法としては,局所切除,内視鏡的切除,transanal endoscopic microsurgery(TEM)およびminimally invasive transanal surgery(MITAS)が行われる.また,経仙骨的切除の方法として,局所切除と管状切除が行われる.一方,経括約筋的切除は肛門挙筋や括約筋を切開する方法で,術野の展開がよいことが長所であるが,手術侵襲が比較的大きく術後合併症が多いことが欠点であり,その採用には慎重であるべきである.本稿では経肛門的切除と経仙骨的切除における縫合について解説する.

参考文献

1)Tanaka S, Oka S, Kaneko I, et al:Endoscopic submucosal dissection for colorectal neoplasia:possibility of standardization. Gastrointest Endosc 66:100-107, 2007
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3)Maeda K, Hashimoto M, Nakajima K, et al:Transanal surgery with a new anal retractor and a stapler for tumors in the proximal rectum. Eur J Surg 163:219-221, 1997
4)Chakravarti A, Compton CC, Shellito PC, et al:Long-term follow-up of patients with rectal cancer managed by local excision with and without adjuvant irradiation. Ann Surg 230:49-54, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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