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特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 6.肝・胆道
肝内胆管-空腸吻合
著者: 島津元秀1 粕谷和彦1 阿部雄太1 菊池哲1
所属機関: 1東京医科大学八王子医療センター消化器外科
ページ範囲:P.300 - P.302
文献購入ページに移動肝内胆管-空腸吻合術の適応は,肝門部胆管の良性閉塞あるいは切除不能な悪性閉塞に対して,胆管ステントによる内瘻化が不可能あるいは不確実な場合に,主として左肝内胆管と空腸を吻合し,胆汁のバイパス路を造設する手術である.古くはLongmireら1)が提唱した術式があるが,肝外側区域左側を部分切除し,断端に露出した細い肝内胆管と空腸を端側に吻合するため,吻合部狭窄や胆管炎を惹起しやすい欠点がある.
その点,Bismuthら2),中村ら3)の方法は,segment Ⅲの肝内胆管を長く露出し,空腸と側々吻合して広い吻合口を作ることにより,吻合部狭窄を起こすことが少ない.筆者らは彼らの方法に準じて,切除不能な胆囊癌,肝門部胆管癌あるいは生体肝移植症例における胆管-胆管吻合後の狭窄4)に対して肝内胆管-空腸側々吻合を行い,良好な結果を得ているので,その手技について述べる.
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