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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻11号

2009年10月発行

文献概要

特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 6.肝・胆道

肝門部胆管-空腸吻合

著者: 遠藤格1

所属機関: 1横浜市立大学大学院医学研究科消化器病態外科学

ページ範囲:P.303 - P.307

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はじめに

 中部から上部にかけて存在する胆管癌は,術中迅速診断で断端癌陽性の場合には肝側に向かって追加切除を行う.そのとき,肝門板まで切離することが必要な場合がある1).また,胆管-空腸吻合術後の良性狭窄や,胆囊摘出術後の医原性狭窄でも,再手術にあたっては肝門板での切離が必要とされる.

 肝門部胆管は肝門板内を走行しているため,壁は比較的しっかりしており吻合自体はそれほど難しくはないが,周囲の血管との剝離は慎重に行う必要がある.

 本稿では,当教室で行っている肝門部胆管-空腸吻合の実際を述べてみたい.

参考文献

1)遠藤 格,増成秀樹,杉田光隆,他:肝門部胆管癌に対する拡大肝門部胆管切除術.手術 58:1085-1090,2004
2)遠藤 格,杉田光隆,武田和永,他:Dissection法および3D imageから見た肝門板の解剖.胆と膵 27:799-807,2006
3)Gunji H, Cho A, Tohma T, et al:The blood supply of the hilar bile duct and its relationship to the communicating arcade located between the right and left hepatic arteries. Am J Surg:192:276-280, 2006
4)Miyazaki M, Ito H, Nakagawa K, et al:Unilateral hepatic artery reconstruction is unnecessary in biliary tract carcinomas involving lobar hepatic artery:implications of interlobar hepatic artery and its preservation. Hepatogastroenterology 47:1526-1530, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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