icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻11号

2009年10月発行

文献概要

特集 できる!縫合・吻合 Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法 9.そのほか

乳腺の縫合

著者: 中村清吾1

所属機関: 1聖路加国際病院乳腺外科

ページ範囲:P.404 - P.407

文献購入ページに移動
はじめに

 わが国でも乳房温存療法は早期乳癌の標準治療となり,全手術の約60%に行われている.さらに近年,oncoplastic surgery(腫瘍形成外科)という名のもとに,乳房温存手術において左右バランスのとれた綺麗な乳房を残す技術が,学問として整理されてきた1,2)

 例えば,腫瘍直上の皮膚を切開すれば直視下に腫瘍を見据えつつ手術ができるので手術操作は容易であるが,その代償として乳房の表面に少なくとも4~5cmの創ができ,どのように工夫してもある程度は目立ってしまう.そこで手術創はなるべく乳輪切開として色の境目におくことで,時間の経過とともにほとんど目立たなくさせるという考え方が出てきた.そのための工夫として,周囲乳腺の剝離技術や縫合法が考案されてきた.以下に,乳輪切開法における乳腺縫合法についての詳細を述べる.

参考文献

1)Menke-Plugmers MBE, Wai RTJ, Geel AN, et al:Oncoplastic surgery of the breast:a combination of oncological and plastic surgery. Nederland tijdschrift voor geneeskunde 151:1623-1627, 2007
2)Hamdi M:Oncoplastic and reconstructive surgery of the breast. British J of Cancer 92:413, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?