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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻2号

2009年02月発行

外科診療に潜むピットフォール―トラブル回避のためのリスクマネジメント講座・11

絞扼性イレウスは術前に確定診断できる!…???

著者: 山本貴章1

所属機関: 1東京海上日動メディカルサービス株式会社

ページ範囲:P.221 - P.224

文献概要

 イレウスは機械的イレウスと機能的イレウスに分類され,機械的イレウスはさらに癒着や閉塞に起因する単純性イレウスと,絞扼・重積・捻転・嵌頓などによって血流障害をきたし,放置すれば腸管壊死に陥ってしまう複雑性イレウスとに分類されます(表1).臨床の現場では,保存的治療が可能な単純性イレウスなのか,緊急手術が必要な複雑性イレウスなのか,その鑑別がきわめて重要になりますが,絞扼性イレウスを含めてその診断は簡単ではありません.

 今回は,絞扼性イレウスの診断が遅れて患者が死亡してしまったケースと,絞扼性イレウスに関するいくつかの判例を紹介します.

参考文献

1)田中孝也,山本 透:疾患別にみた手術適応とタイミングの判断 絞扼性イレウス.救急医学 28:101-109,2004
2)恩田昌彦,高橋英明,古川清徳,他:イレウス全国集計21899例の概要.日腹部救急医会誌 20:629-636,2000
3)山岸 茂,山口茂樹,木村英明,他:絞扼性イレウスの早期診断法.日消外会誌 36:11-17,2003
4)東京地裁判決 2002年3月27日.判例マスタ
5)東京地裁判決 2006年5月31日.判例タイムズ1244
6)金沢地裁判決 2006年9月4日.判例時報 1980:128
7)Frager D:Intestinal obstruction role of CT. Gastroenterol Clin North Am 31:777-799, 2002
8)Boardman LA:Heritable colorectal cancer syndromes:recognition and preventive management. Gastroenterol Clin North Am 31:1107-1113, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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