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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻4号

2009年04月発行

文献概要

ひとやすみ・45

父親への癌治療

著者: 中川国利1

所属機関: 1仙台赤十字病院外科

ページ範囲:P.466 - P.466

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 病気に対する治療は,昨今はエビデンスに基づいて行われるようになった.しかしながら,癌治療ではいまだ確立されたエビデンスは少なく,臨床では悩むことが多い.特に,種々の要因が絡み合う身内では悩みはさらに増す.

 かつては70歳以上の消化器癌症例に対しては,手術はあまり行われなかった.また,施行しても単なる癌病巣切除が主体であり,郭清を伴う根治手術までは通常はしなかった.さらに,術後の癌化学療法に至っては禁忌とさえされていた.しかし,高齢化社会を迎え,80歳代の高齢者に対しても積極的に手術や癌化学療法が行われつつある.私自身も,2階まで自分で上がれる患者さんに対しては,いくら高齢者といえども手を抜かずに根治手術を行うことにしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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