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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻5号

2009年05月発行

書評

真野俊樹(著)「医療経済学で読み解く医療のモンダイ」 フリーアクセス

著者: 福田秀人1

所属機関: 1立教大大学院・危機管理学

ページ範囲:P.672 - P.672

文献概要

 コーネル大学医学部留学中に経済を学ぶことの大事さを痛感し,京都大学で経済学博士号を得た医師であり,また医療経済学者でもある筆者は,出来高払いの保険制度は,医師と患者にとっての天国をもたらすものと説く.患者のために高度な診療をするほど,病院や医師に多額の報酬が支払われるからである.しかし,これでは医療費に歯止めがかからず,また,医師と患者の間の情報・知識の格差が,過剰な診療を誘発する.

 さらに,高齢化社会の到来による患者増で,医療費は急増していくとの政府予想と財政赤字の深刻化を受けて,医療費の抑制が重要な政策課題となり,包括払い制度,在院日数の短縮,病床数削減,診療報酬引き下げ,ジェネリック薬品の奨励,レセプトの審査強化などが推進されるようになった.延命治療も問題視されるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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