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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻5号

2009年05月発行

文献概要

総説

腹腔鏡下右側結腸切除術における視野に関する考察―特に右側結腸の筋膜構成

著者: 三毛牧夫1 加納宣康1

所属機関: 1亀田総合病院外科

ページ範囲:P.673 - P.680

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はじめに

 腹腔鏡下手術が消化器外科で一般的になり,大腸癌手術においてもその症例数は増加の一途を辿っている.右側結腸における手術手技においては内側アプローチ,特に後腹膜アプローチによって筋膜構成の理解が容易となり,そのため手術手技が確実なものとなった.しかし,その臨床解剖の理解は基本的な概念から離れた考察も多くみられる.臨床解剖では,その剝離層を発生学的認識に基づいた筋膜解剖から理解し,最適な層を選択しなければならない.

 そこで今回,右側結腸切除術における筋膜構成について考察した.

参考文献

1)Tobin CE, Benjamin JA, Wells JC, et al:Continuity of the fascia lining the abdomen, pelvis, and spermatic cord. Surg Gynecol Obstet 83:575-596, 1946
2)佐藤達夫:体壁における筋膜の層構成の基本設計.医学のあゆみ 114:C168-175,1980
3)高橋 孝:脈管(1)動脈の基本構成と腸管の回転.消外 16:1580-1587,1993
4)三毛牧夫,木村圭介,清澤美乃,他:胃癌手術における「横行結腸間膜前葉剝離」に関する臨床解剖学的検討.手術 53:103-108,1999
5)三毛牧夫:胃癌手術における「Kocherの授動術」と膵頭後部リンパ節郭清に関する臨床解剖学的考察.手術 53:533-536,1999
6)三毛牧夫,加納宣康:S状結腸の筋膜構成―とくに腹腔鏡下手術における視野に関する考察.手術 62:1585-1591,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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