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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻5号

2009年05月発行

臨床報告・1

蛋白漏出性胃癌の1例

著者: 砂川宏樹1 嘉数修1 稲嶺進1 與那覇俊美1 武島正則1

所属機関: 1敬愛会中頭病院外科

ページ範囲:P.709 - P.713

文献概要

はじめに

 蛋白漏出性胃腸症は消化管に蛋白が漏出する疾患の総称で,その原因は多岐に及ぶ.その原因の1つに胃癌がある1).一般に蛋白漏出性胃癌と言われおり比較的稀な疾患である.

 今回われわれは,四肢浮腫と胸腹水貯留を伴う低蛋白血症で発症した蛋白漏出性胃癌を経験したので文献的考察を加えて報告する.

参考文献

1)渡辺知佳子,穂苅量太,三浦総一郎:蛋白漏出性胃腸症の病態と診断.胃と腸 43:731-734,2008
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20)吉川雅文,小野栄治,池田政宣,他:胃局所切術により劇的に改善した蛋白漏出性胃癌の1例.日臨外会誌 69:72-76,2008
21)山岡勝彦:胃癌胃液中への結成蛋白漏出に関する臨床的ならびに実験的研究.大阪大医誌 26:29-39,1974
22)中谷尚登,成木行彦,瓜田純久,他:胃癌に伴う消化管への蛋白漏出に関する臨床的検討.日消誌 14:88-91,1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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