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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻6号

2009年06月発行

文献概要

カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・6

ラジオ波

著者: 別府透1 石河隆敏1 小森宏之1 堀野敬1 馬場秀夫1

所属機関: 1熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科学

ページ範囲:P.733 - P.738

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はじめに

 ラジオ波は主に肝臓外科の領域で,肝癌のラジオ波凝固療法(radiofrequency ablation:以下,RFA)や肝切離の際のpre-coagulationに使用されている1~5).RFAは小肝細胞癌に対する低侵襲治療として経皮的,腹腔鏡や胸腔鏡による内視鏡下,開腹(開胸)などの様々なアプローチが行われている.最近では大型肝細胞癌や転移性肝癌,さらには肺,骨,副腎などの腫瘍にもその適応が拡大されつつある6,7).一方,肝切除における大量出血や同種血輸血は手術侵襲の増大や予後の悪化をもたらすため,出血のコントロールは重要な課題である.Pre-coagulationは特に内視鏡下肝切除や肝硬変症例の肝切除例で有用性が高い.

 本稿では,われわれが愛用しているCool-tipTM RFシステム(タイコ ヘルスケア ジャパン)を中心にラジオ波に関連した手術器具の特徴と使い方のコツをまとめる.

参考文献

1)別府 透,土居浩一,石河隆敏,他:肝細胞癌の内視鏡下局所凝固療法―根治性の向上と適応拡大のための工夫.癌と化療 30:1697-1701,2003
2)別府 透,石河隆敏,杉山眞一,他:肝癌・胆囊癌・膵癌の標準手術―肝癌局所凝固療法.外科治療 90:584-591(増刊号),2004
3)Beppu T, Ishiko T, Masuda T, et al:Endoscopic local ablation therapy(ELAT)for hepatocellular carcinoma. Thermal Med 23:63-70, 2007
4)Ishiko T, Beppu T, Sugiyama S, et al:Radiofrequency ablation with hand assisted laparoscopic surgery for the treatment of hepatocellular carcinoma in the caudate lobe. Surg Laparo Endo Per 18:272-276, 2008
5)Beppu T, Horino K, Komori H, et al:Advances in endoscopic surgery for hepatocellular carcinoma. J microwave Surg 26:67-72, 2008
6)別府 透,石河隆敏,杉山眞一,他:ラジオ波熱凝固療法を応用した内視鏡下肝切除術.癌と化療 31:1740-1742,2004
7)Beppu T, Horino K, Komori H, et al:Thermal ablation for colorectal liver metastases. Thermal Med 24:83-89, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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