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文献詳細

雑誌文献

臨床外科64巻6号

2009年06月発行

文献概要

総説

腹腔鏡下左側結腸切除術における視野に関する考察―特に結腸脾彎曲部の筋膜構成

著者: 三毛牧夫1 加納宣康1

所属機関: 1亀田総合病院外科

ページ範囲:P.813 - P.820

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はじめに

 腹腔鏡下手術が一般的になり,大腸癌手術においてはその症例数も増加の一途を辿っている.さらに,腹腔鏡下大腸癌手術のアプローチ方法とそれに伴う筋膜解剖が大切であることが認識されてきている.結腸脾彎曲部における手術手技に関しては,肥厚した大網の存在により,腹腔内での操作に難渋するが,筋膜構成の理解があれば手術手技が確実なものとなる.

 しかし,その部の臨床解剖の理解は基本的な概念から離れた考察も多くみられる.臨床解剖では,その剝離層を発生学的認識に基づいた膜解剖から解析し,理論的な層を選択しなければならない.そこで今回は,結腸脾彎曲部切除における筋膜構成について考察した.

参考文献

1)佐藤達夫:体壁における筋膜の層構成の基本設計.医学のあゆみ 114:C168-175,1980
2)高橋 孝:脈管(1)動脈の基本構成と腸管の回転.消外 16:1580-1587,1993
3)Tobin CE, Benjamin JA, Wells JC, et al:Continuity of the fascia lining the abdomen, pelvis, and spermatic cord. Surg Gynecol Obstet 83:575-596, 1946
4)三毛牧夫,木村圭介,清澤美乃,他:胃癌手術における「横行結腸間膜前葉剝離」に関する臨床解剖学的検討.手術 53:103-108,1999
5)三毛牧夫,加納宣康:S状結腸の筋膜構成 特に腹腔鏡下手術における視野に関する考察.手術 62:1585-1591,2008
6)三毛牧夫:胃癌手術における「膵脾脱転」手技と膵温存リンパ節郭清に関する臨床解剖学的検討.手術 53:653-658,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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