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臨床研究
統合失調症合併患者における外科手術例の検討
著者: 青柳信嘉1 坂田宏樹1
所属機関: 1国立国際医療センター国府台病院外科
ページ範囲:P.821 - P.824
文献購入ページに移動はじめに
統合失調症患者は社会のなかで一定の頻度を持って存在している.また,わが国での社会全体の高齢化を背景に,統合失調症患者も高齢化しつつある1,2).これらの高齢化した統合失調症患者も健常者と同様に外科疾患に罹患し,外科医が統合失調症患者の身体疾患を診療する機会も増えつつある.今回われわれは,外科手術が行われた統合失調症患者を対象として周術期における統合失調症の影響につき検討したので報告する.
統合失調症患者は社会のなかで一定の頻度を持って存在している.また,わが国での社会全体の高齢化を背景に,統合失調症患者も高齢化しつつある1,2).これらの高齢化した統合失調症患者も健常者と同様に外科疾患に罹患し,外科医が統合失調症患者の身体疾患を診療する機会も増えつつある.今回われわれは,外科手術が行われた統合失調症患者を対象として周術期における統合失調症の影響につき検討したので報告する.
参考文献
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