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臨床報告・1
S状結腸癌・肝内胆管転移の1例
著者: 白幡康弘1 相磯崇1 橋爪英二1 矢島美穂子2 栗谷義樹1
所属機関: 1山形県・酒田市病院機構日本海総合病院外科 2山形県・酒田市病院機構日本海総合病院臨床検査科
ページ範囲:P.825 - P.829
文献購入ページに移動肝内胆管の悪性腫瘍として,原発性胆管癌が挙げられるが,大腸癌肝転移の胆管浸潤との鑑別が困難なことが多い.両者の鑑別としてcytokeratin(以下,CK)-7,CK-20による免疫染色の有用性が指摘されている1~5).また,転移性肝癌としては経門脈経路の大腸癌の転移性肝癌が通常であるが,全身性の血行性転移の1形式として,肝内胆管転移ということも考えられる.しかし,肝内胆管転移についての報告は稀である.大腸癌由来の転移性腫瘍であっても経門脈的な転移性肝癌と全身的・経動脈的な肝内胆管転移では転移の経緯が異なる.今回われわれは,大腸癌切除後に転移性肺癌を切除したのち,大腸癌の肝内胆管転移と診断された稀な症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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