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文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻1号

2010年01月発行

医学生一日一歩【最終回】

モラトリアムの終焉―社会復帰へ向けて

著者: 十菱大介1

所属機関: 1東京大学医学部

ページ範囲:P.115 - P.118

文献概要

結果発表の日

 去る10月29日14時0分,平成21年度研修医マッチングの結果が発表されました.医学生にとっては,今後2年間の就職先が決まる大事な瞬間です.平日の昼で,本来ならいつも通り病院実習に取り組んでいるはずの時間帯でしたが,この日ばかりは「発表されたらすぐにでも結果を確認したいだろう」と担当の先生が気を利かせてくれ,昼過ぎに実習が切り上げられました.各自,自宅のPCの前で結果を待つこととなります.

 もっとも,私の場合は自宅から学校まで電車で1時間ほどかかるので,発表時間には間に合いません.「急いでも仕方がないし,まあなんとかなっているだろう」と,持ち前のポジティブ思考を発揮した私は,浮いた時間を散歩に当て,寄り道をしながらゆっくりと帰ることにしました.先生の厚意を無にするようで申し訳なかったのですが,結果がもう決まっている以上,早く帰る意味は特にないと考えていたのです.1学年上の先輩の学年にはアンマッチの(どの病院ともマッチしなかった)学生はいなかったはずだと聞いていたため,きっと今年も大丈夫だろうと高を括っていた面もあったように思います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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