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文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻10号

2010年10月発行

文献概要

特集 乳糜胸水・腹水を考える―その原因と対策 〔リンパ管・リンパ液の基礎知識〕

リンパ管の外科解剖

著者: 宮崎達也1 宗田真1 田中成岳1 鈴木茂正1 家田敬輔1 酒井真1 佐野彰彦1 猪瀬崇徳1 中島政信2 福地稔1 加藤広行2 桑野博行1

所属機関: 1群馬大学大学院病態総合外科(第一外科) 2獨協医科大学第一外科

ページ範囲:P.1342 - P.1345

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要旨:リンパ管は毛細リンパ管から集合・合流してリンパ本幹となり,さらに胸管,右リンパ本幹としてリンパを静脈系に戻している.術中の操作によりリンパ管を損傷すると乳糜胸水・腹水を発症することがあり,治療に難渋することがある.その要因と,生理,解剖を理解することで,このような合併症を可及的に回避することが重要である.本稿では,外科手術において必要なリンパ管の解剖について概説する.

参考文献

Das Lymphgefässsystem der Japaner. Kihara T(ed), Kenkyusha, Tokyo, 1953, pp1-83
2)忽那将愛:日本人のリンパ系解剖学,金原出版,1968
3)鈎スミ子:乳糜槽および胸管の外科解剖.外科 48:560-564,1986
4)杉山眞一,堤 直之,横溝 博,他:術後乳糜腹水症例の検討.外科治療 96:974-977,2007
5)宮崎達也,宗田 真,田中成岳,他:乳び胸.手術 64:965-968,2010
6)Kinnaert P:Anatomical variations of the cervical part of the thoracic duct in man. J Anat 115:45, 1973
7)Williams PL, Warwick R(ed):Gray's Anatomy, 36th ed. Edingburgh, Livingstone, 1980, p784
8)Moore KL, Persaud TVN:The Developing Human:clinically oriented embryology, 7th ed, Philadelphia, WB Saunders, 2003, pp375-377

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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