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文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻10号

2010年10月発行

文献概要

昨日の患者

最期のパフォーマンス

著者: 中川国利1

所属機関: 1仙台赤十字病院外科

ページ範囲:P.1375 - P.1375

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 テレビドラマや映画での最期は劇的で,感動的に終わることが多い.一方,病院で繰り広げられる普遍的な最期は血圧が低下し,呼吸が浅く緩やかになる.そして蝋燭が消えるがごとく無呼吸となり,脈が触れなくなる患者さんが多い.しかし,稀には劇的な死を迎える患者さんも存在する.

 Tさんは大腸癌で手術を受けた.進行期の癌ではあったが,90歳代と高齢なため癌化学療法は行わなかった.術後経過は良好であったが,手術の2年後に食欲不振で来院した.CT検査を行うと,腹水と多発性のリンパ節転移を認めた.そこで入院していただき,補液と利尿剤を投与した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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