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文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 外科医のための大腸癌の診断と治療 1.大腸癌の基礎

大腸癌の病理

著者: 落合淳志1

所属機関: 1国立がん研究センター東病院臨床開発センター臨床腫瘍病理部

ページ範囲:P.8 - P.15

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■大腸癌の病理について,「大腸癌取扱い規約」(第7版補訂版)をもとに,大腸癌の病理組織,肉眼像,およびその取り扱いに必要な情報,生検組織分類であるグループ分類とヴィエナ分類との違いを記載した.

■早期癌の深達度は患者治療の判定に用いられることがあり,病変の肉眼型によって癌の深達度の測定法が異なることに注意する必要がある.また,リンパ節転移に関わる組織像として脈管侵襲および簇出がある.

■グループ分類はこれまでの病変の異型度から病変の質の診断に用いることになった.一方,ヴィエナ分類は国際的に病理診断の共通性を示すためのカテゴリー分類であり,それぞれの国における病理診断とは異なる.

参考文献

1)大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約.第7版補訂版.金原出版,2009
2)Hamilton SR, Aaltonen LA(eds):World Health Organization classification of Tumors:Pthology and Genetics of Tumors of the Digestive System. Lyon, International Agency for Research on Cancer, 2000, pp103-109
3)Schlemper RJ, Riddel RE, Kato Y, et al:The Vienna classification of gastrointestinal epithelial neoplasia. Gut 47:251-255, 2000
4)Hase K, Shatney C, Johnson D, et al:Prognostic value of tumor“budding”in patients with colorectal cancer. Dis Colon Rectum 37:514-515, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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