icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 外科医のための大腸癌の診断と治療 3.特殊な大腸癌の病態と治療方針

痔瘻癌

著者: 池内浩基12 内野基12 松岡宏樹12 坂東俊宏12 竹末芳生3 冨田尚裕1

所属機関: 1兵庫医科大学下部消化管外科 2兵庫医科大学炎症性腸疾患センター 3兵庫医科大学感染制御部

ページ範囲:P.157 - P.162

文献購入ページに移動
■痔瘻癌の早期診断は困難であり,疑わしい症例では麻酔下での繰り返しての生検が必要である.

■遠隔転移は少ないとの報告もあり,局所の制御が重要となるため,広範囲切除が必要である.放射線化学療法が併用されることもある.

■クローン病の肛門管癌では直腸型癌と痔瘻癌に分けて取り扱うことが必要である.

参考文献

1)隅越幸男,岡田光生,岩垂純一,他:痔瘻癌.日本大腸肛門病会誌 34:467-472,1981
2)大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約.第7版補訂版.金原出版,2009
3)Rosser C:The relation of fistula-in-ano to cancer of the anal canal. Trans Am Proc Soc 35:67-71, 1934
4)鮫島伸一,澤田俊夫,長廻 絋:本邦における肛門扁平上皮癌,痔瘻癌の現況,第59回大腸癌研究会アンケート調査報告.日本大腸肛門病会誌 58:415-421,2005
5)岩垂純一:長期の痔瘻の既往を有する肛門管癌,いわゆる痔瘻癌の臨床病理学的研究.日本大腸肛門病会誌 44:461-476,1991
6)藤井久男,小山文一,中川 正,他;知っておくべき疾患,肛門管癌―とくにクローン病における肛門管癌の合併.IBD Research 4:53-59,2010
7)池内浩基,中埜廣樹,内野 基,他:クローン病に対するPET検査の有用性の検討.日本大腸肛門病会誌 61:303-310,2008
8)Gaertner WB, Hagerman GF, Finne CO, et al:Fistula-associated anal adenocarcinoma:Good results with aggressive therapy. Dis Colon Rectum 51:1061-1067, 2008
9)藤田能久,平松昌子,宮本好晴,他:術前放射線・化学療法後,骨盤内臓器全摘術を施行した局所進行痔瘻癌の1例.日消外会誌 39:1452-1457,2006
10)高橋 孝,古島 薫,太田博俊,他:肛門癌のリンパ節転移の特徴―とくにそけいリンパ節転移について.日本大腸肛門病会誌 34:473-478,1981

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?