文献詳細
特集 エキスパートが伝える 消化器癌手術の流れと手術助手の心得
文献概要
要旨:助手に要求される根本は,「チームとしての能力を最大限に発揮するために自分のなすべきことは何か」,そして「今,術者は何を考えているのか」という観点に立ってつねに行動するということである.また,これを円滑に行うためには,お互いが遠慮なく質問・提案・指導できる「人間的信頼関係」を日頃から構築しておくことがきわめて重要である.食道癌の内視鏡下手術では術者の目が行き届かない領域が必然的に増えてしまうため,助手は開腹・開胸手術以上に見えない視野でも組織を愛護的に扱う技術が必要であり,また,遠慮なく意見・確認・質問をできる雰囲気を保つことが非常に重要である.
参考文献
1)小澤壯治,北川雄光:食道の鏡視下手術 食道癌に対する鏡視下手術 胸腔鏡下手術.消外 30:662-675, 2007
2)日本食道学会(編):臨床・病理 食道癌取扱い規約.第10版補訂版.金原出版,2008
3)Palanivelu C, Prakash A, Senthilkumar R et al:Minimally invasive esophagectomy:Thoracoscopic mobilization of the esophagus and mediastinal lymphadenectomy in prone position-Experience of 130 patients. J Am Coll Surg 203:7-16, 2006
掲載誌情報