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カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・15
門脈再建に愛用の手術器具・材料
著者: 上本伸二1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科肝胆膵・移植外科
ページ範囲:P.465 - P.468
文献購入ページに移動 門脈再建は,肝臓移植,門脈浸潤のある肝門部胆管癌や肝外胆管癌の手術,門脈浸潤のある膵腫瘍の手術,あるいは門脈腫瘍栓のある肝細胞癌の手術において必要とされる手術手技である.これらの門脈再建に筆者が愛用している手術器具と材料を図1~5に示す.
門脈壁は下大静脈壁と比べると薄いので,図1のミューラー社の血管鉗子や図2のガイスター社のドベーキー血管鉗子を使用して,門脈壁を傷つけないようにしている.特に血管壁が薄い乳児の門脈の把持には注意が必要であり,非常に脆い門脈壁の場合には図3のガイスター社のブルドック鉗子を使用している.逆に,門脈内血栓が器質化して壁肥厚が著しい場合には,上記のような「柔らかい血管鉗子」でのクランプは不十分なことがあり,その際には通常のポッツの血管鉗子などを使用する.
門脈壁は下大静脈壁と比べると薄いので,図1のミューラー社の血管鉗子や図2のガイスター社のドベーキー血管鉗子を使用して,門脈壁を傷つけないようにしている.特に血管壁が薄い乳児の門脈の把持には注意が必要であり,非常に脆い門脈壁の場合には図3のガイスター社のブルドック鉗子を使用している.逆に,門脈内血栓が器質化して壁肥厚が著しい場合には,上記のような「柔らかい血管鉗子」でのクランプは不十分なことがあり,その際には通常のポッツの血管鉗子などを使用する.
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