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文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻4号

2010年04月発行

文献概要

臨床報告

原発性胆囊管癌と早期胃癌の同時性重複癌の1例

著者: 徳光幸生1 山本達人1 北村義則1 安藤静一郎1 齋藤哲朗2 都志見久令男1

所属機関: 1医誠会都志見病院外科 2医誠会都志見病院消化器内科

ページ範囲:P.577 - P.582

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はじめに

 原発性胆囊管癌は比較的稀な疾患で,解剖学的位置関係からも術前診断が困難であり,かつ病態や術式についても十分な知見が得られているわけではない.さらに重複癌の本邦報告例はきわめて稀である1).今回われわれは,術前診断ならびに治癒切除し得た原発性胆囊管癌と早期胃癌の同時性重複癌を経験したので,若干の文献的考察を加えてこれを報告する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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