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カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・19
下肢静脈瘤手術に愛用の手術器具・材料
著者: 折井正博1
所属機関: 1東海大学医学部心臓血管外科
ページ範囲:P.1065 - P.1070
文献購入ページに移動はじめに
下肢静脈瘤のなかで外科的治療の対象となるのは大伏在静脈,あるいは小伏在静脈の弁不全を主因とする伏在静脈瘤であり,その根本的な治療法がいわゆるストリッピングである.伏在静脈治療の原則は①伏在静脈本幹の逆流を止めること,②不全穿通枝の遮断,③静脈瘤をなくすことである.本来,ストリッピングとは伏在静脈本幹の抜去を意味する用語だが,一般には②,③も含めた根治術と同義に使われる.伏在静脈瘤でも本幹の拡張・蛇行が軽度な例や,抗凝固療法中でストリッピングは避けたい例などには静脈結紮併用硬化療法が選択される.
筆者は大伏在静脈のストリッピングは腰椎麻酔で,小伏在静脈のストリッピングは膨潤麻酔(tumescent local anesthesia)あるいは腰椎麻酔で,静脈結紮併用硬化療法は局所浸潤麻酔で行っている.腰椎麻酔の場合,入院は2~4日である.
下肢静脈瘤のなかで外科的治療の対象となるのは大伏在静脈,あるいは小伏在静脈の弁不全を主因とする伏在静脈瘤であり,その根本的な治療法がいわゆるストリッピングである.伏在静脈治療の原則は①伏在静脈本幹の逆流を止めること,②不全穿通枝の遮断,③静脈瘤をなくすことである.本来,ストリッピングとは伏在静脈本幹の抜去を意味する用語だが,一般には②,③も含めた根治術と同義に使われる.伏在静脈瘤でも本幹の拡張・蛇行が軽度な例や,抗凝固療法中でストリッピングは避けたい例などには静脈結紮併用硬化療法が選択される.
筆者は大伏在静脈のストリッピングは腰椎麻酔で,小伏在静脈のストリッピングは膨潤麻酔(tumescent local anesthesia)あるいは腰椎麻酔で,静脈結紮併用硬化療法は局所浸潤麻酔で行っている.腰椎麻酔の場合,入院は2~4日である.
参考文献
1)折井正博:消化器外科における血管外科手技の応用 消化器外科医のための血管外科基本手技.手術 48:1-8,1994
2)折井正博:下肢バリックス 下肢静脈瘤手術に必要な解剖と病態生理.手術 59:285-295(別冊),2005
3)清水康廣,杉山 悟:フォーム硬化療法のテクニック.岩井武尚,平井正文,折井正博(編);最新テクニック 下肢静脈瘤の診療.中山書店,2008,pp210-217
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