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文献詳細

雑誌文献

臨床外科65巻8号

2010年08月発行

文献概要

特集 ESD時代の外科治療 胃癌に対するESD

鹿児島大学病院での「外科の対応」

著者: 石神純也1 上之園芳一1 有上貴明1 夏越祥次1

所属機関: 1鹿児島大学医歯学総合研究科腫瘍制御学消化器外科

ページ範囲:P.1108 - P.1111

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要旨:内視鏡治療の技術の進歩と各種医療機器の改善により,内視鏡的粘膜下層はく離術(ESD)が安全で容易に施行可能となり,対象病変の範囲,部位が広がってきている.一方,早期胃癌といえどもリンパ節転移のリスクは存在しており,わが国の膨大な早期胃癌のデータを基にしてリンパ節転移高危険群が設定されている.胃癌治療ガイドラインでは,これら症例に対しては胃切除とリンパ節郭清が推奨されている.ESD後の組織診断でリンパ節転移高危険群と判明した場合,所属リンパ節の郭清を含めた追加治療が必要となる.適応基準は次期胃癌治療ガイドラインに明記される予定である.しかし,早期胃癌の多くはリンパ節転移のみられない症例であり,リンパ節転移が低リスクの症例に対して画一的なリンパ節郭清は望まれない.転移のみられない症例を過去のデータから抽出することは重要な作業である.それとともに転移リンパ節をいかにして検出するかということが重要である.これらの状況を加味して,当科ではESDの適応拡大の際には,微小転移診断を基にセンチネルリンパ節生検を行う治療の工夫を試行しているので紹介した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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