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文献詳細

雑誌文献

臨床外科66巻11号

2011年10月発行

文献概要

特集 外科医のための最新癌薬物療法 Ⅰ章 臓器別薬物療法

4.胃癌―①術前療法

著者: 岩崎善毅1 大橋学1 岩永知大1 大日向玲紀1 高橋慶一1 山口達郎1 松本寛1 中野大輔1 平島由香2

所属機関: 1がん・感染症センター都立駒込病院外科 2がん・感染症センター都立駒込病院薬剤科

ページ範囲:P.102 - P.106

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術前化学療法の適応

 手術療法のみでは難治性である予後不良の高度進行に対しては,近年の胃癌に対する化学療法開発の躍進を受け,予後の向上を目指す術前補助化学療法が注目されている.胃癌治療ガイドラインでは日常診療として推奨されるには至っていないものの,有望な治療戦略の1つである.

 適応としては以下のものが挙げられる.
①診断時にR0手術が可能な進行胃癌であるが再発の危険が高度な症例
②診断時には根治切除が不能である症例

参考文献

1)Koizumi W, et al:S-1 plus cisplatin versus S-1 alone for first-line treatment of advanced gastric cancer(SPIRITS trial):a phase Ⅲ trial. Lancet Oncol 9:215-221, 2008
2)Sano T, et al:Gastric cancer surgery:Morbidity and mortality results from a prospective randomized controlled trial comparing D2 and extended para-aortic lymphadenectomy―Japan Clinical Oncology Group Study 9501. J Clin Oncol 22:2767-2773, 2004
3)Sakuramoto S, et al:Adjuvant chemotherapy for gastric cancer with S-1, an oral fluoropyrimidine. N Engl J Med 357:1810-1820, 2007
4)岩崎善毅,他:スキルス胃がんへの新しいアプローチ:術前化学療法の臨床試験.癌の臨 55:53-58,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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